明治大学・新領域創造専攻発足記念シンポジウム「ディジタルコンテンツの未来」 クリプトンショックにビックリ、そして水口哲也氏の声は梅田氏以上に魅力的であった

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明治大学のイベントにおじゃました。
会場はできたばかりのアカデミーコモンという巨大なホールである。
慶應大学湘南SFCのθ館をイメージしてもらうとわかりやすいのだがお茶の水の一等地にあれだけの施設を構えるというのはスゴイものだ。あれだけの施設ならば世界に益なす試みには積極的に無償で貸し出し、PRにつとめればいいのに。

このホールで新設記念にシンポジウムが行われた。
パネラーは下記の人々である。

岩井 俊雄(メディアアーティスト)
佐々木 渉(クリプトン・フューチャー・メディア(株))
武田 双雲(書道家)
平野 友康((株)デジタルステージ 代表/開発プロデューサー)
水口 哲也(プロデューサー / ゲームクリエーター)

オーガナイザー:宮下 芳明(明治大学 理工学部 講師)

宮下先生という方がオーガナイズを担当されたそうである。この方、非常に若い。現在31歳とのことである。
さてシンポジウムだがパネルの冒頭からいきなりのハプニンングで笑ってしまった。
クリプトンフューチャーメディアの佐々木氏が話はじめたのだが全体の予定時間90分のうち実に60分をこの人がしゃべってしまった。

この展開は新しい。
この出来事をクリプトンショックと呼びたい。

それほどに破壊的であった。
新手の言論テロといってもいいのではないか。
いやはや、モデレータ泣かせである。
途中からは周囲の教員とおぼしき人々がザワザワしはじめ焦りがこちらにも伝わってくるのが面白かった。
最高である。
最終兵器といってもいい。
あの調子で2時間やってもらって、終了、というイベントだったらこれはもうメディアアートとして成立するんじゃないだろうか。それほどまでに印象深い時間の流れであった。

佐々木氏の話はコンピュータ音楽の授業であれば非常にためになるプレゼンであったかと思う。
いやはやあの場所で時間も周りの人も無視して話し続けるのはある種の才能といっていいだろう。
クリプトンショック恐るべし。

さて、そんなハプニングのせいでシンポジウムは成立せずそれぞれのパネラーがそれぞれに自己紹介して終わりという凄まじい展開で会は幕を閉じた。正直なところこれほどアンバランスなシンポジウムははじめてであったがそれだけクリプトンショックのパワーが大きかったということで、これもまた一興かと思う。

そんな中、僕が心から感心したのは水口氏である。
水口氏はルミネスやRez、元気ロケッツなどを手がけるクリエイター・プロデューサである。
水口氏の話をきくのは今日がはじめてである。噂はきいていたが知人から話をきくのと本人の話をライブで聞くのとでは随分印象が違った。

その最たる理由は水口氏の「声」である。
これまで様々な人の声を聴いてきたが梅田望夫氏を上回る「いい声」の持ち主にあったのは初めてである。

水口氏のプレゼンは作品の紹介にとどまったものだったがシンポジウムの最後の最後の水口氏の言葉よかった。(なんとクリプトンの人が60分もしゃべりまくったので時間がなくなりシンポジウムは成立せずそれぞれプレゼンを15分程度でまとめ、最後に1分づつスピーチして締めという凄まじい構成であった)

「20世紀も動き出したのは1910年くらいからだったそうなんですよね。1990年頃からいままでって21世紀がどんな時代になるかなんて見当もつかなかった。でも、2010年が近づいてきて、最近おぼろげですけれど、こういう感じになるかなー、というのがみえてきたような気がします」(水口氏)

「え?水口さんみえてるんですか?僕は全然みえないんですよ−」(武田氏)

「いや、みえているといってもおぼろげな感じですよ。例えば、2030年頃、宇宙にいってるんだろうなあ、とそういうことがイメージできるようなってきた」(水口氏)

そして、ここから話が本題に入る!というそのとき、なんとシンポジウムは終了なのであった。なんでも明治大学の都合で17:00きっかりに会場を閉めなければならないとのことであった。それにしても、いつから大学はこんなに規則規則しはじめたのだろう。

国が減退するときは社会から応用力が減退していく、というのはジム・ロジャースの言葉であるがあらゆる物事にあてはまるのではないだろうか。

ともあれ、個人的には水口氏の話をライブで聞けた(といってもクリプトンショックで正味20分くらいだが)のは僕にとって大きな収穫であった。

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