渋谷のんべえ横町

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8年ぶりくらいだろうか渋谷はのんべえ横町にいった。のんべえ横町というのは渋谷駅を出てQフロントの前のスクランブル交差点を渡り、
JR線の下をくぐってすぐ左に曲がって線路沿いにいったところに密集している小さな店(平均10席くらい)が集まっている飲み屋街である。
正直寂れまくっているが「味がある」という人もいる。そういえば食においてはロングテールが現実化している。

訪問予定の名物店は満席であったが通りを歩くと懐かしさがこみあげてきた。

先回、ここに来たのは8年前。

イシミツ君が富士通でディレクターをやっていた頃である。

ヤサカさんと3人で狭いカウンターの席に座ったのを覚えている。

当時のイシミツ君はメディアへの露出が徐々に増え、半分業界なノリになりつつあった。彼はその後、
別方向な業界ノリに転じていったのであるが。

昨夜はチョウさんと津田さんと一緒であった。

津田さんは「音楽配信メモ
というネットと音楽についてのサイトを2002年から運営している。チョウさんは音楽のプロデューサである。二人とも音楽、
音楽業界についてもの凄く詳しい。メモを片手に話を聞いていると少しずつではあるが雰囲気はわかってきた。

音楽というと派手な印象があるけれどもとは人がつくっているのである。

先日、ハッスルとプライドを運営者側の立場から視察する機会を得たときも思ったがその場に足を踏み入れてみると、人間が普通にそこにいて、
パッケージ化された映像とは異なる「不確定性」「アバウト感」とともに場は動いていた。

ベンチャー企業がとんでもないスピードで洗練されていったりするのと似ている。全てがしっかりしているわけではないのだが、
あれよあれよというまに変貌していくこともある。

そんなことを思った。

++++++

朝方に電話が鳴って目が覚めた。

外にでてみるとトリトンの向こうの空が朝日で照らされていた。築地市場の上には大きな月が浮かんでいる。
それらをみていたら妙な既視感に襲われた。

聖路加タワー。リバーシティ。早朝5時の空。

どんなに成功した個人も聖路加タワーをつくる人はいないだろうし、リバーシティもつくらない。あれは事業がつくった建造物である。
個人ではない。と、そんなことを考えていたら「ルールの違い」を強く感じた。
人が成果としてつくりだせるものはそれほど大きくない。
事業というフレームを用いることなしには宇宙開発のような仕事を進めていくことは難しいだろう。
王政なんかもある種の事業みたいなものだろうし。

まだイメージがぼんやりしている。

Webサービスには個人が開発できる余地が残っているけれど人類全体に影響を与えるような
「情報」の開発
は別な立ち位置であったり、事業というフレームを使わないと実現できない、のかなあ、と。

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