9.11の雨

雨が降っている。
朝から降ったりやんだりしていた。

深夜、本を読みたくてファミレスにいった。
中年のカップルと10代の女の子二人の話が聞こえてきた。

中年のカップルは男性の方が親が云々という話を延々と続けていた。
情けない声であった。
彼にとっては解決策はないのであろう。
現状について話すことで彼は何を得たのだろう。
解法について思考しないのだから解法がないのは当たり前ではなかろうか。

10代の女の子二人はケータイ小説ジェネレータでつくったかのような会話をほぼ1時間続けていた。

大通りで○○に会った。
10杯飲んだら少しフラついた。

というような話がエンドレスに続いていた。
文字に起こしたらケータイ小説がすぐできあがりそうだった。
コンテクストが10代の少女というだけで状況はガード下の「ハスの花演説」のオヤジと大差ないように感じた。

含蓄のある雨の夜であった。

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