BRITAIN’S GOT TALENTのポール・ポッツ氏の声が素晴らしい 音の力と記憶の共振

この動画はネットではかなり話題になっていたようだが昨日まで知らなかった。

簡単に説明する。
上記は「BRITAIN’S GOT TALENT」というオーディション番組である。
登場するのはポール・ポッツ氏。
同番組の初代チャンピオンだ。

オーディション番組といえば「アメリカン・アイドル」が有名だ。

さて、上記のポール・ポッツ氏だがこのオーディション番組に出演している時点では携帯電話のセールスマンをしていた。
ルックスもパッとしない。
審査員もうんざりといった表情で彼を迎える。

「で、あなたは、何を歌うの?」

と訪ねられ、ポール氏が

「オペラを歌います」

と答えた後、会場、特に審査員の間にシラーっとした空気が流れる。
審査員の男性が

「オッケー、じゃあやって」

と声をかける。
かなりそっけなく「ま、どうでもいいけどね」という態度がみてとれる。

が、問題はその後だ。
ポールが最初の声を発すると会場の空気は一変する。
会場はスタンディングオベージョン。
総立ちである。
唖然としてた審査員も笑顔に変わった。

その後、「BRITAIN’S GOT TALENT」の出演を機にポール・ポッツ氏はメジャーデビューを果たし、アルバムはイギリスチャート1位に輝いた。

ちなみにチャンピオンのポール・ポッツ氏とファイナルを争ったのは6歳の天才少女”Connie Talbot”。

こちらの動画は以前みたことがあったのだが今回、あらためて再視聴した。
6歳の少女がけなげに歌うその声はまさに「天使の歌声」であった。

二つの動画を観ていて「音」の持つ力は強大だと改めて思った。
二人の歌声は言語を超えてダイレクトに響いてくる。
二人の歌を聴いているあいだ、比較や競争という概念は頭の中から消えていた。
自分の内面にある記憶、あるいは他の概念が彼らの生み出す「音」によって想起され、共振するのを感じた。

日々の生活がこのような経験の連続であったなら世界はより面白くなる。
そういう世界にしていきたいものである。

二人の歌を聴いていてそう思った。

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