噂の「CHANGE」最終回の20分超の演説を聴いてみた
最終回での20分超に及ぶ長まわしの演説シーンが話題になっていた。
ドラマをみていなかったのでDVD化されたら観ようと思っていた。
Youtubeをみると驚いたことに1話〜最終話までの全話が中国語の字幕付きでアップされていた。
是非はともかく「便利」である。
Youtubeの是非はともかく、下記が噂の演説のシーンである。(下記は5/8なので6/8-7/8はYoutubeでみてもらいたい)
興味深く、視聴させてもらった。
予備知識なしで演説だけみた。
演説を聴いていて、この物語の設定自体がものすごいおとぎ話なのだと理解した。
(小学校の先生が政治家になり、あれよあれよといううちに党の総裁になるストーリーとは知らなかった)
上記のキムタクの演説は政治的メッセージは含まれていない。
そのため「TVのコンテンツ」としてはわかりやすい。
演説の主題は「選挙をやりなおそう」「選挙でちゃんと選ぼう」であって、いかなる「ビジョン」も「手段」も提示されていない。
が、この場合はこれでいい。
TVドラマとしての映像コンテンツは視聴者の共感を喚起できればそれで十分効果を発揮する。
例えばオバマ氏の場合も演説では具体的な政策については触れず、政治への興味を喚起させる話の構成を用いることであの人気につながっている。(具体的な政策提案がなされないことについてはたびたび批判の的になったが)
それを念頭において先日紹介したオバマ氏の演説とキムタク演説を見比べてみた。
二者の演説では言葉の種類が違うことに気づく。(日本語・英語ということではなく)
当たり前かもしれないがCHANGEの演説は言葉が内輪向けである。
番組を視聴してきた人への言葉であって、それ以外の人々には言葉が伝わらない。
繰り返し用いられる「どうか知ってください」というフレーズとショートエピソードはその言葉から想起されるキャラとサブストーリーを知っていることが前提となっている。
一方、オバマ氏の演説はかなり力強く、構成力を使って「やるの?やらないの?」と螺旋状にテーマを盛り上げていく。
自国の選挙ではないのに、聴いているとこちらに「問い」が投げかけられているかのような印象を受ける。
「朝倉総理の演説」は例えるならば浪花節である。
一方のオバマ氏の演説は昂揚系のリーダー節。
ライブ、あるいは音楽的である。(上記の動画ではステージがそうなっているせいもあるが)
更に比較するためにオバマ氏のスタジオで録画された演説も観てみよう。
具体的な政策の提示はないが問題の指摘による「興味の喚起」とジワジワと「あげ」のメッセージ性を滲ませてくる迫力がスゴイ。
浪花節とは対極な印象を受けた。
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