「高橋瞳」 エネルギーの核爆発、小気味よいとは彼女の為にある言葉である
「いきものがかり」が出演するライブイベントだったのだが3時間前にイベントが今日であったことを思い出した。
W-ZERO3があっさり初期不良だったので秋葉原のウィルコムに交換にいくと20人くらいが狭いスペースにうごめいていた。正直3秒で帰ろうと思ったが今日を逃すと交換の機会がなさそうなので順番カードを引いてそこいらをぶらっとして30分後にもどるとあと4人だったのですぐかとおもったのだが要領が異様に悪いようでいっこうに順番がこない。ライブの時間は迫る。かなり焦るもカードを引いてから1時間10分後に順番がくる。
状況説明に1分。2分後には交換の交渉が成立。対応してくれたウィルコム社員は山野上君に似ていた。交換を終えたはいいがすでに時間は5時40分。6時開演。
ところがここで問題判明。チケットの引き換えにはイープラスのサイトでログインする必要があり、自宅PCにある番号がないとチケットとの引き換えができない。なくなく月島に戻り、番号を引き出し、月島のセブンイレブンでチケットと交換。そのまま有楽町線に飛び乗る。
どうにか渋谷に着くも既に6時20分過ぎ、7時に到着すれば間に合うと思っていたのだがまたしても落とし穴があった。あまりにも久々でクアトロの場所をシネクイント(パルコ3)と間違えてしまった。クアトロは交番の脇だったことに気づき、急ぎ坂をおりる。人の間を縫って坂を駆けおりる。土曜の渋谷は死亡遊戯な混み具合である。
どうにかクアトロに到着。4Fに上っていくとぎりぎりで「いきものがかかり」のステージに間に合った。
去年よりも大人っぽくなっていたのは当たり前としても、かなり落ち着いている印象を受けた。うまくなったなあ、と感心。最後の二曲に間に合ったのは運が良いというべきか。
目当てのバンドも観たし(といっても10分くらいだが)帰ろうかなとも思ったが10分で3000円というのもしゃくなのでもう少し残ってみることにした。予想に反して「いきものがかかり」が二番目に演奏したとのこであった。
周りの声を聴いてみると「高橋瞳」という声がざわざわときこえる。うーん、誰だそれ?わからない。わからいないが周りの人々の多くは高橋瞳目当てできているらしい。アニメの主題歌を歌ってるっぽいんだが、結構歳のいった人なんだろうか?
わからないままビールなどのみつつ、まつこと10分くらいだろうか。いきなり暗がりのステージの上に男性の腰くらいまでしかない小人のような人影があらわれる。前方ではざわめきが大きくなる。
刹那、前触れもなく曲がはじまる。アレ、この子、若くないか?それが第一印象。異様に小柄である。しかし声は素晴らしくダイナミックでエネルギーに満ちている。うわー、なんだこれ、いきなり予想外だ。とそのまま引き込まれる。曲そのものはわりとありがちな印象もうける。アレンジも古いというか聴いたことがあるような感じだがパフォーマンスは正直度肝を抜かれた。やけに動きが小気味よい。(ナウシカで「小気味よい」というワードが多様されるけどホントにこの言葉がピッタリといった感じだ)
曲はポップスなノリなのだが彼女の歌い方が全く別ものなのである。いやー、気持ちいいわ、観てるだけでこっちまでエネルギーが伝わってくる。3曲を一気に歌い終えて、
「高橋瞳です。17歳です。高校生やってます」
といいテンションでMC。いやまて?!あんた17歳っていったか?
ウソだろ、というのが正直な感想。17歳でこれってありなのか??
度胸ありすぎである。風格もあり過ぎである。
いっきにファンになってしまった。CDなんて買ったことないが買ってもいいゾ、とさえ思った。正確にはこのライブの音源が欲しいと思った。続けて2曲を歌って彼女は去っていった。尋常ではなくエネルギッシュな時間であった。
振り返ると3曲目までが異様なテンションで、そこから先はこちらがテンションに若干疲れてしまい集中力を欠いた感がある。K-1に例えるならばトーナメントの一回戦で飛ばしまくったアンディー・サワーの最後の狂ったラッシュな感じ。うまさでいうと魔裂斗やブアカーオのあの安定感や頭一つ抜けた感はない。しかしやけに魅力的なのである。
(格闘技のアナロジーで物事をとらえていくというアプローチは結構有効だと最近気づいた)
家に戻って高橋瞳を検索するとあっさりYouTubeにたくさんあった。一通りみてみたが全く魅力を感じなかった。これじゃライブとは別モノである。なんであのモードを表にださないかな。もったいなさすぎである。何故こんなどーでもいいようなPVになってしまっているのだろう?ホントにゴミ以下だ、これじゃ。ライブでのあの良さが0.1%も反映されてない。ひどいにもほどがある。声も別人のそれである。ライブがダメダメでPVやCDがいいってならわかるが逆になってるのはどういう理由によるんだ?日本のTVやらメディア向けにアレンジされてるわけなんだろうけど、これじゃ、ゴミ以下だ。
同一人物とは思えない。ライブは全く別人だよ。それだけは強く言いたい。あのエネルギー感覚は快感であった。
我々が手がけるなら、ライブで爆発させていた彼女のダイナミズムを100%反映させたPVなり音楽体験をつくりだしたいものである。
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