キッチン南海のカツカレーは強烈な完成度だった

噂にはきいていたがキッチン南海のカツカレーは想像を超えて素晴らしい完成度を誇っていた。

神田通なら誰でも知っている「キッチン南海」だが店構えはこれといった特徴もなく普通である。
メニューのディスプレイも地味である。
この店がカツカレーの名店であるという情報を前もってインプットしていなければ知らずに通り過ぎてしまうような平凡さである。しかし、実体は全くの別物。
これはまさに食の文化遺産である。

カツカレーについてはいろいろな人がいろいろなところで書いているのでアレだが結論からいうとこの店のカツカレーがベストオブベストだと思う。カツの質感、カレーとの調和、ボリューム、味、値段、これら一つ一つをみていけばキッチン南海を上回る店はたくさんある。しかし、総体としてのカツカレーでキッチン南海を上回る店はないのではなかろうか。それほどまでにこの店のカツカレーは完成品なのである。
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まずメニューだがご覧のようにシンプルである。基本はカツカレーである。
右の列の定食も素晴らしパフォーマンスをみせていたがカツカレーの完成度は群を抜いている。
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これはカレーのトッピング。初回だったため誤ってキャベツのトッピングを加えてしまった。金髪の姉さんが注文関連を取り仕切っているが追加注文の後、一瞬「ン?!」という間合いをみせた理由は後で判明した。
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このように山盛りのキャベツが別皿で用意されるのである。早々に気づくべきであったがカツカレーの場合、キャベツはデフォルトで添えてあるのである。深読みしすぎであった。
さて、待つこと数分(10分くらいか?)
カツカレーが運ばれてきた。
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これがキッチン南海のカツカレーである。量はさほど多くないように見える。(しかし少なくもない。黄金のバランスである)

特筆すべきは「カツ」である。これが実に旨い。築地の豊ちゃんとも似ているがこちらのカツは街な質感である。(といっても下町な雰囲気はあるが)カツの揚げ具合に感動しながら噂のカレーを口にする。こちらはそれほど自己主張はない。しかしこのテイストがカツカレーには大切で、カレーが主張しすぎると全体のバランスが崩れてしまうのである。絶妙も絶妙。このコンビネーションは芸術的である。

あまりにもバランスがよい。脳内ではアメリカのマンガが展開し「Damn Good!!!!」と何度か繰り返してしまった。カツの最後の一切れがまたバツグンの揚げをみせており、B級の帝王の実力を感じさせた。

反芻しつつ考察を加えるべく、食後に近くのレトロな喫茶店「さぼうる2」に足をはこんだ。
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上記は「さぼうる2」のクリームソーダ。
どうやらこちらの店はナポリタンの名店らしく、お客さんのほとんどがナポを注文し、頬張っていた。神田・神保町の素晴らしさを堪能した午後であった。

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