TKM Report vol.13「僕の彼女はサイボーグ」は今年No.1のディストーション体験だった!
■TKM Report vol.13
「僕の彼女はサイボーグ」は今年No.1のディストーション体験だった!
「僕の彼女はサイボーグ」はトンデモない映画との噂だったので観てきた。
いやー、よくやる。
映画ってこうであって欲しい。
ストーリーも内容も全く違うが転換のさせ方が三池崇史の「DEAD orALIVE」(第一部)と似ている。特に終盤のディストーションが秀逸。
「僕の彼女はサイボーグ」は日本の資本、日本の俳優、日本の土地(設定は東京だが撮影は神戸)で撮影されているが前半のノリは韓国映画そのものである。
面白いのは後半だ。
SF作品で時間を扱う場合、そもそもの虚構をそれっぽくみせるために整合性をつけるのだが「僕の彼女はサイボーグ」において整合性はゼロである。
前半は韓国映画そのもの。
だが後半は…。
最高である。
この転換は素晴らしい。
これでもかというくらいに凄まじい転換を矢継ぎ早に叩き込んでくる。更に終盤に近づくにつれてテンポが速くなる。
このあたりの転換は観ていて気持ちが良い。
すばらしい。
よくやった、と思わず拍手したくなった。
「僕の彼女はサイボーグ」は残念ながら映画としては一般には全く評価されないだろう。売れないと思う。しかし、映画としてはイイ。あのディストーションは実に自分好みである。
全くリアリティのない日本の風景や過去の郷愁シーンは消しゴムで消してやりたい衝動にかられるがそんなことはどうでもいいのである。
「僕の彼女はサイボーグ」の核は「ディストーション」だ。
そう来たか!
そう言わせる転換のダイナミズムこそこの映画のすべてである。
■公式サイト
僕の彼女はサイボーグ
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